うおおお  って生きる

見たこと、聴いたこと、感じたこと、思ったこと。ストーリーよりインスピレーションで。

優しさって何。part.2~人は優しさがないと死ぬ~

一昨日は、「優しさの根源」についてのブログをシェアしました。思ったよりも反響があったので、なるほど~と感心していました。(シェアした記事は私が書いたものじゃない笑)

 

この記事の筆者は、優しさは悲しい経験を乗り越えた強さと言ってましたね。いつもより反響があった。

 前回紹介しきれなかったもう1つの記事がこちら。

 

東京女子医科大学の仁志田博司さんの資料「やさしさの根源」です。

とても面白いです。おぞましい実験が紹介されています。。。

 

 

以下引用です。

1. やさしさとはなにか
テ レビのコマー シャルに、 「強 くなければ生 きてゆけないが、優 しくなければ生 きてい く 価値 がない。」 という台詞があるが、実は 「やさ しさ」がなければ人は生 きて行けないの である。中世 ドイヅでのおぞましい実験であるが、孤児の一群を保母が優 しさをもって養 育 し、他方の群の孤児 は機械的に食事 を与えて養育 した ところ、後者の児はなんと全員死 亡すると言 う結果 になったのである。それは人間はDNAに 書き込 まれた本能 という情報だ けでは生 きて行けない生 き物であ り、他から与えられ る愛情や優 しさと言 う情報が生 きて い く上に不可欠な事の証明である。 「人」 という字はふた りが寄 り添い支え合っている象 形であ り、 また 「人間」 とは漢音で 「じんかん」と読み人は他者 との共生関係な しには生 きられない存在である事 を意味する。その人 と人の間 「じんかん」を取 り持つグルーの よ うなものが 「優 しさ」であ り、それは人が生 きて行 くための環境である人の輪 としての社 会を型造 る根元的なものなのである。


2.人はいかにして優 しさを学ぶか。
イン ドで狼 に育て られた双児の兄弟が発見 され、その後人間に育て られたが社会性 を身につける事 は終生できなかった事が記録 されている。また母親の愛情を受けずに育て られた子供 は、母親のみならず他人 との交流が出来ず感情のない能面のような表情になる事が知 られている(愛 情遮断症候群)。 これ らのことから、社会で生 きる上に最 も大切な優 しさは幼児期に学ぶものであり、しかもその時期は感受性が高い特別な時期(感応期)で あ り、一生の優 しさの形成の土台 とな る事が知 られるようになった。
人は育 まれ優 しさを学ぶ。育む とは 「羽含む」を語源 とし、鳥がひたす ら卵 を抱 き自分の 体温で暖める姿である。人類は知性 を獲得 した代償 として未熟性 を持 って出生するところから、6ヶ 月以上の長きに渡 って母親の胸 に抱かれ・その乳を吸わなければ生 きられない 哺乳動物である。それは鳥が卵を抱 く姿 となんら変わらない。そこには子供 に対する投資的な打算はな く、只ひたす ら体温 または母乳 と言う愛情(agape)を 注 ぐのみである。その ことによって、子供はこの世の中に絶対的に自分 を愛 して くれ る人がいる事を心の中に焼きつける。それが優 しさの根源 とな る。


3. 優 しさがなぜ社会を型つ くるグルー となるか。
この世界はすべて連続 であ る。時間 も空間もさらにクオー クの レベル まで考えれば物質 までも連続 である。 同様 に人間 と他の動物のみならずアメーバ に至 るまで共通の分子生物 学的約束事がある。さらにはDNAの レベルまで考えれば生命 と物質さえも連続なのであ る。今話題の脳死は言 うに及ばず、臓器死、組織死さらに細胞死まで考えれば、生 と死の 狭間さえ連続 と捕 らえる事がで きる。 しか し人はそれ らを生 きる知恵 として不連続 にとらえている。(連 続と不連続の考え)

 

人は一人一人全て異なっている。それは遺伝情報であるDNAが 異なっている以上にその遺 伝情報を賦活する環境が異なっているか らである。 しかしすべての人は基本的な生命体 と しての情報は99%以 上同 じものを有 してお り、知的障害においても身体的障害において もどこから正常で どこか ら異常かを明確に分ける事は出来ない。さらに人の一生を考 えれ ば、弱い赤ちやん として生 まれ、必ず弱い老人にな り、 またいつ紙一重で障害者になるか もしれない事を考えれば、人は各々異なっているが、 自分 と他人の連続性 を感 じざるをえ ない。 しか し社会の機能を保つためには、命令 し指導する人 とそれに従う人のように、ま た社会生活 をし得ない障害者 と健常人のように、人 も不連続 に捕 らえなければな らない。
その時に、我 と汝(マ ルチン ブーバーの言うbetween man and man)は 人間(じ んか ん)で あ ることを考えれば、その連続性 に気付 き、ただ切 り捨てるのではな く痛みを感 じ 涙 して一線 を画するであろう。人と人の連続性 を知 る事が思いや りであ り、優 しさを生み 出す源泉 となる。このともすれば摩擦が起こ り得 る人 と人の擦れ合いを、 クッションの ように和 らげそ して結び付けるグルーが優 しさであ る。

 

4. 人間工学における 「やさしさ」とは
工学がそれ を使 う人間にやさ しくあ らねばならぬ とい う考えは、機能すれば よい というレ ベル からの進歩ではある。その 「やさ しさ」は、使い易い(簡 便)の 段階をへて使い手の安全性さ らには車の乗 り心地のような快適を考慮するようになった。はた して、それが人 間工学における本当の 「やさ しさ」であろうか。 「やさ しさ」は 「優 しさ」のレベルに昇 華されなければな らない。 優 しさとは単なる心地 よさとは異な り、 また当然の事なが ら 便利 さとも異なる。実は人類は心地よさと簡便 さを追い求める結果、環境汚染 を含めた袋 小路 に入 り込んで しまっているのである。また、心地よさを求める人間の欲望が、人類の 歴史の争いの大半の源 となっている事実も忘れてはいけない。 優 しさとは思いや りであり、愛情であると考えてみると、人間工学における物 と人の関係 も快適さを超えた概念が 必要となる。
人の優 しさは母親か ら植 え付け られ、 自分と他のつなが りを感 じる事 によって育まれる。 母は愛情 というバ ックボーンで子供 を躾 る。この躾の語源は、和裁の 「仕付け」に由来す ると言われている。すまわち着物に折 り目を付ける事が、社会の基本的な約束事を教える 事に通 じ、共 に身を美 しくするのである。躾の プロセスは心地よさ とは異なる厳 しさを伴 う。 しか しその厳 しさは愛情に裏打 ちされたものである。人と物の関係も単に心地 よさを 求め与える関係から、よ り広いよ り長期的視点 に立 った 「優 しさ」が肝要 となる。文明の名の基 にテクノロジーがそれ を造 り出す人間の予想を超える速度で進歩 して行 く今、この 「優 しさ」の持つ意味をもう一度謙虚に考え直す必要があるのではないだろうか。 

 

お疲れ様です。お読みいただけましたか?とても長いので、太字だけでも十分です。

痛みを感じ涙して一線を画する

てきましたね。前回と似ている視点です。やはり痛みや悲しみから生まれるのでしょうか。ちょっと難しくて、かみ砕けていないんですが、

結局、愛情をもっていることによって、悲しみに対する反応が「優しい」なるってことなんじゃない?

そして、その愛情は、小さい頃の愛されているという実感から?

確かに4歳までの幼児教育が人格形成に大きな影響を与えるってきくけど、4歳で愛情を感じられない人が大人になってからでも優しくなれると私は信じたい。